耕すこと。
例えば
荒れ果てた更地に立ち。
ここにまた新たな命が芽吹くのだろうか。
と呆然としても
わずかな希望を見つけたのなら
耕し
耕して
種を植える。
水を上げ
太陽に感謝し、風を感じながら。
生きていれば。
その時に受け入れられないことがあっても。
わからなかった言葉があっても。
感じられなかった感情があっても。
何年かして
あぁ。このことだったんだな、今なら分かるって気づくことも多い。
気づかされて
自分がまた育つ。
そしてその芽を茎を葉を花を。
誰かに伝えていくこと。
手渡し、
繋げていくことが。
先にゆくもののツトメな気がする。
耕して
耕して
ひたすら耕しながら。
足元にたくさん芽を出す希望と
その地に集まってきてくれる
いつかの
誰かのために。
耕しながら。想いを馳せる。
みんなが
心から笑えますよう。
泥まみれになりながら、荒れた土地を耕すのは
骨が折れることだけど
笑顔と笑顔を思えば大丈夫。
いつか私がいなくなっても。残る証。
小さい頃に
畑の手伝いをしていて
トマトをまるかじりした時のあの美味しさと
美味しいだろうという笑顔をくれたおばあちゃん。
私も
美味しい笑顔を収穫したいな。
それに。その地があれば
きっと
いってらっしゃいも
おかえりなさいも
出来るから。